同じ波予報を見ているのに、
「初心者には危険」「上級者には良い波」
そんな判断の違いを感じたことはありませんか?
これは、波予報が当たっていないわけでも、誰かが間違っているわけでもありません。
サーフィンのレベルによって「良い波」の基準が違うだけです。
この記事では、Surf-OKで採用しているレベル別プリセット(A/B/C/D)を例に、
- なぜレベルによって判断が変わるのか
- どこを見て判断すればよいのか
- 自分に合った波予報の使い方
を整理します。
私が台風直後の海に入った時のことです。今日はいい波だと思ってワクワクして入ったのですが、実際の海に入ってみると沖に出ることすらできず、陸に押し戻されてしまっていました。
それでもこんなにいい波の日はないから絶対に入りたいと思い、何度も何度も沖に出るチャレンジをして、やっとのことで沖に出ました。
1回おきに出てみると、今度は乗る波がありません。
どういうことかと言いますと、みんなが波待ちしているようなポイントで割れるような波は、セットの時にしか入ってこないのです。
セットの波ですから、もちろん他の波よりも大きな波で割れたら、ものすごいパワーで崩れてきます。
私は初心者なので、テイクオフが安定しない時もあり、テイクオフで乗れなかった時に、ものすごいパワーの波で押しつぶされて、ぐるぐるぐるぐると回転することになってしまいます。
そうなることがすぐに想像できるので、怖くて波に乗れないのです。
レベル別「良い波」の基準まとめ(まず結論)
Surf-OKでは、サーフィンの経験レベルに応じて
「安全」と「波質」の重み付けを変えたプリセットを用意しています。
※ 下記は 入水可否を決めるための目安 です。
実際の判断は、現地の状況・体調・混雑なども含めて行ってください。
| レベル | 想定 | 風速(平均) | 波高 | 周期 | 判断の軸 |
|---|---|---|---|---|---|
| A(入門者) | 0〜1年未満 | 〜4 m/s | 0.4〜1.0 m | ≥4s | 安全・安定。テイクオフ練習を優先 |
| B(初級者) | 1〜3年 | 〜6 m/s | 0.5〜1.6 m | ≥6s | 条件を読みながら動く練習 |
| C(中級者) | 3年以上 | 〜7 m/s | 0.8〜1.6 m | ≥7s | 形・パワーを重視 |
| D(上級者) | 継続経験多数 | 〜9 m/s | 1.0〜2.2 m | ≥9s | 波質・難易度重視(高リスク) |
ここで押さえるポイントは3つです。
- レベルが上がるほど 許容範囲が広がる 一方、危険も増える
- 初心者ほど「上限」を、上級者ほど「下限」を意識すると整理しやすい
- 周期は長いほど波のパワーが増すため、レベル差が最も出やすい指標
※ この表は「良い/悪い」を決める表ではありません。
「自分が判断しやすい状態か」を整理するための表です。
私が実際に湘南で海を見ていると、初心者の方が入っているのを見かけることがあります。
私が初心者なのでよくわかるのですが、初心者の方は波の良い日は沖の方に陣取って、ぷかぷかと浮かんでいることが多いです。
そしてそのまま見ていると、ずっとそのままぷかぷか浮かんでいるだけで、なかなか波に乗らないのです。
実を言うと、私も初心者なので同じ行動をしています。ここでは何が起きているかと言いますと、波が大きすぎて乗れないのです。
あ、この波いいなと感じた波はだいたいセットの波になるのですが、セットの波というのは大きいことが多く、乗るには怖いのです。
しかし、上級者の方は、そのサイズの波にどんどん乗って、気持ちよさそうにライディングをしています。
結局、私自身は3本ほどなんとかテイクオフしようと試みて転んで諦めて帰ってきました。
こういったことから、上級者と初級者では、自分が気持ちよく感じる波の大きさというのはかなり違うことは実感してきました。
【重要な補足】現在のSurf-OKでの判定について
現在、Surf-OKのスコア判定は
プリセットB(初級者)を基準として算出されています。
これは、
- 初心者〜初級者が最も迷いやすい層であること
- 「安全寄りだが、実用性もある」中間点として使いやすいこと
- 運営者自身が現在「初級者」に位置しており、 実体験として一番判断に迷い、必要性を感じているレベルであること
を理由に、まずBを基準として設計しているためです。
A(入門者)/C(中級者)/D(上級者)については、
将来的にレベル別で切り替え可能な判定ロジックとして実装予定です。
そのため現時点では、
- 表のA/B/C/Dは「思想・判断軸の整理」
- 実際のスコアは「B基準での数値」
という関係になります。
この記事では、
「今後どう拡張されるかも含めて、先に考え方を共有している」
という位置づけで、この表を掲載しています。
なぜレベルによって「良い波」が違うのか?
初心者は「安全」を最優先、上級者は「波質」を最優先
初心者にとっての「良い波」は、まず安全に練習できること。
- 面がきれいで崩れにくい
- 流されにくい
- パワーが強すぎない
このあたりが優先になります。
一方、上級者は「波質」そのものを重視しがちです。
- パワーがある
- 掘れている
- スピードが出る
- 形がはっきりしている
どちらが正しい・間違いではなく、目的が違うだけです。
同じ数値でも感じ方が変わる(ミニ実例)
例えば、波高0.8m/風速5m/s/周期6秒。
初心者は「少し高くて怖い」「風で崩れそう」と感じることがあります。
上級者は「まだ小さい」「オフなら問題ない」と判断することもあります。
数値は同じでも、経験と対応力によって “意味”が変わる のがサーフィンです。
Surf-OKのレベル別プリセット(A/B/C/D)をやさしく解説
ここからは、波予報記事のフッターにあるプリセットを、
「何を優先している設計なのか」という視点で整理します。
A(入門者):基礎固め(安全・安定を優先)
Aは、とにかく 安全に練習しやすい条件に寄せています。
- 風速が厳しめ
→ 面が荒れにくく、テイクオフ練習が安定しやすい - 波高は小〜中中心
→ パワーが強すぎず、怖さが出にくい - 周期は短めでもOK
→ 波の力が控えめな日でも「練習日」として成立しやすい
この段階では、上達より先に「継続できる環境」を作るのが大事です。
そのためAは、“上限を守る”ことに価値がある設計です。
B(初級者):ステップアップ(条件を読みながら動く練習)
Bは、Aより少し幅を広げて
「地形・潮回りを見て動く」練習をしやすくした設計です。
- 風速の許容が広がる
→ 少し条件が悪くても選択肢が残りやすい - 波高のレンジが広がる
→ “やれる日”が増える - 周期は6秒以上が目安
→ 押しが出やすく、ライディング練習につながりやすい
ただしBでも、基本は安全側。
「行けるか」より先に「戻ってこれるか」を優先すると判断がブレにくいです。
C(中級者):動き重視(形・パワーが欲しくなる)
Cは「波質」に比重が移ってきます。
- 波高の下限が上がる
→ 小さすぎると動きが成立しにくい - 周期7秒以上が目安
→ うねりの質が上がり、形が出やすい
同じ“入れる日”でも、
Cになると「楽しめるかどうか」で評価が変わりやすくなります。
D(上級者):高難度(波質・難易度重視)
Dは、高難度の条件を含む設計です。
- 波高や周期が大きめを評価
→ パワーとスピードのある波が対象になりやすい - 風速も許容範囲が広い
→ 技術・安全管理・混雑対応が前提になりやすい
Dは「誰にでもおすすめ」の基準ではありません。
その日のコンディションを 扱える前提 がある設計です。
実例でわかる「同じ日でも評価が変わる」
ここからは、Surf-OKが取得した実データ(TideLog)を元に、
同じコンディションを A/B/C/D で見ると評価がどう変わりやすいかを整理します。
※注意:ここでの◎◯△✕は「正解の判定」ではありません。
入水可否を断言するものではなく、判断の目安です。
現地の状況(流れ・地形・混雑・体調・装備)も必ず別枠で確認してください。
実例1(小〜中サイズの日)
Aは◎でも、C/Dは✕になりやすいケース(鵠沼海岸)
条件(例:2024年7月2日 朝6時)
- 波高:0.8m
- 風速:0.61m/s(北・オフショア)
- 周期:5.5s
- 潮位:52cm
この条件は「面が整いやすく、小〜中サイズで練習しやすい」一方、
周期が短めなので “波質”を求める層には物足りなく感じやすい日です。
A(入門者):◎になりやすい
- 安全寄りで、テイクオフ練習に向く条件(風が弱く、サイズも範囲内)
B(初級者):△になりやすい
- 入れるが、周期が短めで「良い波」というより「練習向き」になりやすい
C(中級者):✕〜△になりやすい
- サイズは下限付近でも、周期が短いと波質が物足りない判断になりやすい
D(上級者):✕になりやすい
- 波高・周期ともに「狙う波」の条件から外れやすい(小さく感じる)

実例2(サイズがある日)
Aは✕でも、Cは◎になりやすいケース(辻堂海岸)
条件(例:2024年1月1日 朝6時)
- 波高:1.1m
- 風速:6.32m/s(北北東・オフショア)
- 周期:8.45s
- 潮位:97cm
この条件は、サイズと周期があり、
オフショアで面が整う可能性もある一方、
初心者には風速・サイズの両面で負荷が上がりやすい日です。
A(入門者):✕になりやすい
- サイズと風速が基準を超えやすく、練習として安全側ではない
B(初級者):△になりやすい
- サイズは範囲内でも、風速が上限に近い/超えると判断が割れやすい
- 「現地で面が整っているか」を見て最終判断になりやすい
C(中級者):◎になりやすい
- サイズ・周期が条件を満たしやすく、形が出れば楽しめる側に寄る
D(上級者):△になりやすい
- サイズはOKでも、周期が基準より短めだと「良いが狙い日ではない」評価になりやすい

プリセットの選び方と使い方(最短で実践)
まずは「今の自分」で選ぶ(背伸びしない)
プリセットは「サーフィン歴」よりも、今の安定度で選ぶ方が安全です。
- テイクオフが不安定ならA寄り
- 迷うならB寄り
- 体調が悪い日は1段階下げる
背伸びして難しい条件に入るより、
「続けられる」ことが結果的に上達につながります。
使い方は3ステップでOK
- 自分のプリセットを決める
- 風速・波高・周期を照らし合わせる
- △の日は現地で最終判断(無理しない)
初心者が陥りやすい誤解(3つに圧縮)
誤解1:上級者プリセットを使えば上達が早い
上級者向け条件は「練習が濃い」より先に「危険が増える」ことがあります。
背伸びは上達の近道ではなく、継続を止める要因になりやすいです。
誤解2:小波の日は練習にならない
小波は、テイクオフ・パドリング・ポジショニングの練習に向きます。
上級者でも「小波=基礎練習の日」と捉える人は多いです。
誤解3:風速が強い日は全部ダメ
風速だけで決めるとブレます。
同じ風速でも、風向や地形で“面”は大きく変わります。
迷う日は、△判定にして現地で答え合わせに寄せる方が安全です。
この記事で解説した考え方が、実際の波予報ではどのように使われているかを確認できます。
※ Surf-OKは天気予報と同じように、「今日は入るか・見送るか」を判断するための情報を整理して提供しています。

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